東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな 山吹の咲きたる野べの つぼすみれ この春の雨に盛なりけり 咲く花を散らさじと思ふ御吉野は 心あるべき春の山風 乙女子が袖ふる山に千年へて ながめにあかじ 花の色香を さくらさくらさくら咲き初め咲き終りなにもなかったような公園 (俵 万智)